私は、「EfficientEX」を開発しているものです。
ホームページ上では、
「EfficientEX 高機能 フリー デジタル採点システム」
とうたっています。
少しでも多くの先生に利用していただきたい、という気持ちはわかりますが、
開発者としては、
「フリーのデジタル採点システムとしては、まあ、そこそこ高機能」
ぐらいにして欲しいというのが、本音です。
市販のデジタル採点システムの多くは、PCにインストールしてPCのOS上で動作します。
しかし、フリー版の「EfficientEX」は、PCのブラウザ上で動作します。
そのため、ブラウザの制約を受けてしまい、どうしても実現できない機能が存在します。
機能上では、市販のデジタル採点システムに及ばない点が少なからずあります。
「フリーのデジタル採点システムとしては、まあ、そこそこ高機能」
が、妥当な線だと思っています。

この「フリー」なのですが、これを実現するために行った、私たち開発者の裏話を書きたいと思います。
少々、コンピューターの専門用語が出てきますので、興味のある方だけ読んでいただければと思います。
デジタル採点システムは、それなりのコンピューター技術を必要とします。
・画像処理
・AI
・データベース
などです。
これらのコンピューター技術は、どれもコンピューターのリソースを必要とします。
リソースとは、CPUの処理能力やメモリ容量、ハードディスクの容量やアクセス速度、通信回線の速度等のことです。
近年は、クラウドアプリケーションとして提供されるソフトウエアが増えてきました。
これらのアプリケーションの多くは、データベースやAIがクラウド上のリソース、つまり、クラウド上のCPUやメモリ、ハードディスクで提供されています。
自社でクラウドインフラを持つ大手コンピューターメーカー(マイクロソフト、グーグル、アップル、アマゾン等)は、この自社のクラウドインフラを自由に使って、クラウドアプリケーションを提供できます。
しかし、それ以外のメーカーは、この大手コンピューターメーカーが提供するクラウドインフラを、対価を支払って借り受けることになります。
この対価は、先ほどのクラウド上のリソースの利用量や利用時間に応じて課金されます。
つまり、クラウド上のリソースのリソースの利用量や利用時間が大きいほど、支払いが高額になるということです。

「EfficientEX」も同様にクラウドアプリケーションなので、クラウド上のリソースを必要とし、マイクロソフト社のクラウドを使用しています。
つまり、マイクロソフト社に利用量や利用時間に応じた支払いを行っています。
デジタル採点システム「EfficientEX」を提供し続けること – 社会的使命として
でも、記載しているようですが、
これらは、LTTF株式会社の利益と有志の方々の善意の支援により支払われています。
ですが、そうはいっても、これらの資金が無限にあるわけではありません。
そのため、
これが、私たち開発者に課せられた使命となりました。

上記の大手コンピューターメーカーでしたら、自社のクラウドインフラを利用できます。利用料など意識する必要はありません。存分にクラウドを利用できます。
しかし、私たちがそのような無謀なことを行えば、莫大な利用料を支払うことになってしまいます。
つまり、私たちの使命は、言い換えれば、
「クラウドの利用料は最小にして、
より多くの機能を、より動作速度を早くして、利用する方に提供すること。」
ということになります。
そこから、私たちの試行錯誤が始まりました。

クラウドアプリケーションは一般に、クラウド上のインフラと利用者のローカル端末(PCやスマートフォン)の両方が協調して動作を行います。
「EfficientEX」でも、上記の
・画像処理
・AI
は、クラウド上のインフラと利用者側のPCがそれぞれ役割を分担して動作します。
その役割は、クラウド上の比率を高めれば利用者のPC側の比率が下がり、逆に、クラウド上の比率を下げれば利用者側の比率が上がります。
また、クラウド側の比率は、ある程度上げると頭打ちになって、それ以上は性能が伸びないことがあります。
クラウド側の比率と利用者のPC側の比率の最適解(カッコ良すぎかぁ)を求める必要があります。
その答が、現在の「EfficientEX」の姿となります。
私たち開発者が見ても、
・解答用紙画像との紐づけで、画像補正が遅い。
・PDF出力で、出力画像の作成が遅い。
と感じることがあります。
これらの処理は、クラウド側の比率を高めると莫大な費用が発生するので、利用者側の比率を高めました。
そのため、そうなっています。
「Efficient」はブラウザ上で動作するとフリー版と、PCにインストールして利用する高速版があります。
高速版はOS上で動作するため、利用者側のPCのリソースを充分に利用できます。
これにより、高速版では利用者側の比率を高めたこれらの処理を、高速にこなすことができます。
予算は差しおいても、
より多くの先生に、より高性能で高機能なものを提供すること。
これは、私たち開発者が常に念頭においているものです。
今後も、「EfficientEX」がより良いものになっていくよう、改良を続け、研鑽を重ねていこうと考えています。

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